わたしたちのお店にいらしてくださってありがとうございます。

はじめまして、こんにちは。わたしたちのお店にいらしてくださってありがとうございます。

Pa’aim と書いて、「パアエイム」と読みます。

 

極上の美味しさと、健康で⾧生きをとの意味を込めて名付けた店名です。

語源はクメール語です。カンボジアで使われる「甘い」を意味する言葉が「ផ្អែម」、パアエイムと発音します。

 

甘くておいしいもの。

「甘露」は古代インドや中国においては、不老不死の薬のことを指していました。

昔の日本人は、極上の美味しさを得たときに感嘆詞として使ったそうです。

 

あまーいお菓子のようなしあわせ、だけれど自然の甘み、からだによい、甘いつゆの恵み。

それから、母の、子への甘い愛情と思いやり。

そんな優しさを込めた商品をおすそわけしてゆきたい、という願いが「パアエイム」にはつまっています。

そう、わたしたちは母です。パアエイムは、小さな子を持つ 2 人の母が一緒に作ったお店です。

わたしたちの出会い

わたしたちの出会いは数年前、生まれてまだ2ヶ月の赤ちゃんをそうっと抱いて、行政の母子の集まりで隣り合わせたことが最初です。母成り立ての 20-30 人ほどの女性が、緊張感と高揚感の中すこしずつ自己紹介をしていったことを覚えています。

「わたし、高年出産なので」

隣の彼女が言ったその言葉に、わたしにはきゅうにぽっかりと 2 人の世界ができたかのように記憶しています。

「……わたしもなんです!!」

そう言って、始まりました。

 

日ごろ年齢はあまり関係ないと考えている筆者の方ですが、出産というイベントにおいては年齢ぎりぎりだったという自覚があり、それに伴うさまざまなあれやこれが、きっと彼女にもあるのだろうとその隣の美しい女性に興味が湧きました。

わたしたちは、そのときからの「ママ友」です。

 

だからわたしたちは、子を無事に生かしてゆくために心を砕き、自身が食べる物、子に食べさせる物、なにが良くてなにを避けるべきかを、本気でうんと考えつづけて日々を送っていたのでした。子のアレルギーや、食の問題とも向き合って、調べて、試して、実践で覚えていったのです。

 

ここにも少し、年齢が関わってくるかもしれないなとも思ってもいました。おそらく、不老不死を望むのは、それが近いものとして迫ってくるということが、ある年齢に達してからわかるのではないかと思うからです。母として、わたしたちは、子を育てるためにも健康で⾧生きしなくてはならない。

 

一方、それは若いお母さんだったら考えなかったのだろうか?

年齢はやはり関係ない。

もっといえば、母や子やという属性も、性別も、ほんとうは関係ない。

誰もが、甘露を望んで、見つけて、楽しんでほしい。

その一部を、わたしたちが提供できたらうれしいなと思うのです。

もうひとつの意味

パアエイムにはもうひとつの意味があります。

Per aim と書けば、それぞれの目標となります。

2 人の母は、母である前は 1 人の女性であり、得意なものがあってプロフェッショナルな腕前があって、社会の第一線で働く大人でした。

母業に専念する間に、温めていた想いと積もっていった知識を使って、「作品」を用意します。商品は厳選した材料で用意した作品であり、誰かにとっての甘露です。

同じお店に一緒に並ぶけれど、それぞれが持ち寄った想いと品を、それぞれの望まれるところへお届けしたい。




まずはカシューナッツと、卵不使用パンから。次にカシューナッツを使ったお菓子たち。それからわたしたちの選ぶ、甘露を。